藤原松三郎著 改訂新編 完 結 |
名著に新たな命を吹き込み発刊 |
藤原松三郎の「代数学」「微分積分学」は種々の事柄を長さを厭わず徹底的に解説している点に特長があり,個々の定理を出典文献を挙げて詳細に述べている.改訂新編では仮名遣いを現代表記に改めたほか,より現代の読者が読み易く分かり易いように表現や論証に手を加えた.現代の編著者が,原著の香りを出来る限り損なうことなく新たな命を吹き込んだ,名著の新たな発刊である. |
―代数学および数論の全般にわたる一通りの知識を伝える― |
本改訂新編は,藤原松三郎著「代数学」第一巻および第二巻を現代仮名遣いに改め,術語の一部を現在ひろく用いられているものに置き換えたものである.「代数学」第1巻・第2巻の特徴として,代数学全般にわたり基礎的理論を詳述し,かつ高度な内容にまで説き及んでいるだけでなく,概念導入にあたりその背景を説明し具体例を挙げるなど丁寧な叙述をしていることが挙げられ,自修書としても適していると言える.第八章および第九章で系統的に論じられているFourier の定理,Sturm の定理あるいはRouth-Hurwitz の定理など代数方程式の根の分布に関する理論やNewton 法やHorner法などの近似解法は,力学系理論,物理学や工学等において重要であり,これらの方面の専門家にとっての貴重な参考書ともなる. |
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代数学 第2巻 改訂新編
藤原松三郎 著
浦川 肇・木 泉・藤原毅夫 編著
A5/720頁 本体価格7800円+税
ISBN:978-4-7536-0162-2
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代数学 第1巻 改訂新編
藤原松三郎 著
浦川 肇・木 泉・藤原毅夫 編著
A5/604頁 本体価格7500円+税
ISBN:978-4-7536-0161-5
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―数学解析全般の基礎たるべき,概念の確立と事項の集成― |
本改訂新編は,藤原松三郎著数学解析第一編「微分積分学」第一巻および第二巻を現代仮名遣いに改め,用語の一部を現在ひろく用いられているものに置き換えたものである.微分積分学の分野では周知の高木貞治著「解析概論」が著名であるが,藤原の「微分積分学」は日本語で書かれた解析教程(Cours d’Analyse)として,数学解析全般の基礎たるべき,概念の確立と事項の集成とに重点をおいて執筆された. |
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微分積分学 第2巻 改訂新編
藤原松三郎 著
浦川 肇・木 泉・藤原毅夫 編著
A5/640頁 本体価格7500円+税
ISBN:978-4-7536-0164-6
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微分積分学 第1巻 改訂新編
藤原松三郎 著
浦川 肇・木 泉・藤原毅夫 編著
A5/660頁 本体価格7500円+税
ISBN:978-4-7536-0163-9
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推薦の辞
森 重文 先生(京都大学)
「藤原松三郎著による本著作は流布している他の教科書と比較するととびきりの独習書だ.要領よく話を進めて最先端への到達を目指すのが使命である教科書と異なり,読んでいて気になる種々のことを長さを厭わずじっくり解説している.しかも個々の定理を出典文献を挙げて詳細に述べている.豊富な演習問題と相まって,独習者のためのこだわりの一冊と言える.
この度,その原著を熟知する先生方により現代的表現で新たな命を吹き込まれて出版されることになったのは素晴らしいことだ.」
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