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平面波基底の第一原理計算法






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書籍情報
本書はVASP,CASTEPなど多くの汎用コードが開発され規範的手法となっている「平面波基底の第一原理計算法」に焦点を絞りその原理と計算技術を詳しく説明したもの.手法と計算技術を中心に具体的に何をどう計算しているか,どういう工夫や技術で高精度化・高効率化が実現されているか,コード開発の立場から詳細に解説する.著者が研究開発で得た様々な知見,情報を盛り込み,実際に計算を始めたり新規手法やコード開発を開始する際のまとまった情報として有用の書である.
平面波基底の第一原理計算法
原理と計算技術・汎用コードの理解のために
A5/244頁 定価(本体4800円+税) 978-4-7536-5560-1
香山正憲(工学博士) 著
まえがき 著者略歴

目 次
第1章 はじめに
 1.1 「平面波基底の第一原理計算法」と本書の目的
 1.2 汎用コードの開発・普及に至る歴史
 1.3 本書の内容と特徴

第2章 第一原理計算の基礎:基本的近似と密度汎関数理論
 2.1 断熱近似と平均場近似
 2.2 密度汎関数理論
 2.3 Kohn-Sham方程式
 2.4 軌道エネルギー
 2.5 局所密度近似と密度勾配近似
 2.6 式の証明

第3章 第一原理計算の基礎:周期的ポテンシャル場における固有値・固有関数
 3.1 格子と逆格子
 3.2 ブロッホの定理
 3.3 ブリルアンゾーンとバンド
 3.4 ブリルアンゾーン内積分と \( \vec{k} \) 点メッシュ
 3.5 系の対称性とブリルアンゾーンの既約領域
 3.6 第一原理計算の手順:SCFループ
 3.7 バンド構造図と状態密度

第4章 第一原理擬ポテンシャル法(NCPP法)の原理
 4.1 固体の電子構造計算の難しさと各種の第一原理計算法
 4.2 擬ポテンシャルの考え方
 4.3 第一原理擬ポテンシャルの組み立て法(その1):自由原子の全電子計算
 4.4 第一原理擬ポテンシャルの組み立て法(その2):ポテンシャルの作り替え
 4.5 擬ポテンシャルの局所項と非局所項
 4.6 擬ポテンシャルの精度を保証するもの
 4.7 全エネルギーとハミルトニアン
 4.8 式の証明

第5章 NCPP法からUSPP法へ
 5.1 NCPP法の発展:複数の参照エネルギーの方法
 5.2 ノルム保存条件の緩和とその補償
 5.3 USPP法の原理と概要
 5.4 自由原子のハミルトニアンとunscreening
 5.5 USPP法の実際の計算
 5.6 式の証明

第6章 PAW法の原理と概要
 6.1 PAW法の基本的考え方
 6.2 PAW法での全エネルギーとハミルトニアン
 6.3 自由原子のハミルトニアンとunscreening
 6.4 PAW法とUSPP法の比較
 6.5 原子球内項の計算
 6.6 NCPP法からUSPP法,PAW法への展開

第7章 NCPP法での平面波基底とハミルトニアンの詳細
 7.1 格子周期関数のフーリエ級数展開
 7.2 波動関数の平面波基底展開と打ち切りエネルギー
 7.3 平面波基底での固有ベクトルと対称操作
 7.4 電子密度分布
 7.5 平面波基底でのハミルトニアン:運動エネルギー項と局所ポテンシャル項
 7.6 平面波基底でのハミルトニアン:非局所擬ポテンシャル項
 7.7 式の証明

第8章 NCPP法での全エネルギーと原子に働く力の詳細
 8.1 全エネルギーの各項の逆空間表現
 8.2 Ewald法と発散項の処理
 8.3 原子に働く力の計算法
 8.4 式の証明

第9章 大規模電子構造計算の計算技術
 9.1 高速フーリエ変換(FFT)の概要とメッシュ密度
 9.2 高速フーリエ変換の活用:電子密度分布計算と計算
 9.3 Car-Parrinello法と直接最小化法
 9.4 大規模行列固有状態計算の高速化技法
 9.5 残差最小化に基づく高速化技法
 9.6 S演算子を含む場合

第10章 各種の計算方法・計算技術
 10.1 Monkhorst-Packの \( \vec{k} \) 点サンプリング
 10.2 Gaussian broadening法
 10.3 部分内殻補正法
 10.4 GGA関連の計算技術
 10.5 応力計算法
 10.6 静電相互作用の別表現
 10.7 PAW法での原子に働く力

第11章 まとめ
 11.1 各章のまとめ
 11.2 第一原理計算を用いた研究の振興のために

参考文献



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