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金属疲労強度学






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書籍情報
「線形切欠き力学」の概念に基づき,金属疲労問題を統一的見方で整理し,疲労強度に関連する諸概念の理解,応用を助ける好著である.本書では4点に特に留意して執筆されており,(1)材料強度学を,「試験片の強さから実物の強さを予測する」ための工学的近似手法に関する学問と見なす.(2)少ないデータからより多くの実物の強度を精度よく予測できるか.(3)実物の強度を精度よく予測するための論理体系は必然的に適用限界があるがそれを打ち破る努力.(4)疲労過程をき裂発生過程とき裂伝ぱ過程に分けて考え,さらに各種疲労問題をき裂の挙動を通じて理解しようとする立場をとる.
金属疲労強度学
疲労き裂の発生と伝ぱ
A5/200頁 定価(本体4800円+税) 978-4-7536-5505-2
陳 玳珩(工学博士) 著
まえがき 著者略歴

目 次
第1章 強度問題における工学的手法
1.1 試験片強さからの実物強さの予測
1.2 破壊が生じる力学的環境
 1.2.1 力学的環境に関するもっとも基本的なパラメータ:応力
 1.2.2 破壊に関与する力学的環境:支配領域での応力分布
 1.2.3 支配領域における応力分布の厳しさの尺度
1.3 小規模降伏状態にある応力場の評価
 1.3.1 き裂問題
 1.3.2 切欠き問題
 1.3.3 線形破壊力学と線形切欠き力学の比較
1.4 大規模降伏状態での応力場の評価
 1.4.1 J積分
 1.4.2 非線形き裂力学と非線形切欠き力学

第2章 平滑材の疲労
2.1 平滑材の疲労過程
 2.1.1 S10C焼なまし材の疲労過程
 2.1.2 7:3黄銅焼なまし材の疲労過程
 2.1.3 時効硬化アルミニウム合金の疲労過程
2.2 平滑材の疲労現象の基本的特徴
 2.2.1 疲労破壊における2つの過程
 2.2.2 疲労き裂の発生過程について
 2.2.3 炭素鋼の停留き裂
2.3 すべり帯き裂と粒界き裂
2.4 疲労限度で微視的停留き裂が存在する材料と存在しない材料の比較
 2.4.1 S-N曲線における疲労限度の存在と平滑材に見られる微視的停留き裂の関係
 2.4.2 コーキシング効果と平滑材に見られる微視的停留き裂の関係

第3章 切欠き材の疲労
3.1 切欠き材の疲労被害
3.2 疲労強さσw1,き裂強さσw2および分岐点の切欠き半径ρ0
 3.2.1 Ktσw1Ktσw2が主に切欠き半径ρの関数であること
 3.2.2 σw1とσw2に有限な領域の応力分布が関係すること
 3.2.3 切欠き材の停留き裂が存在するための力学条件
 3.2.4 分岐点の切欠き半径ρ0
 3.2.5 切欠き感度
3.3 線形切欠き力学に基づく切欠き材の疲労限度予測法
3.4 欠陥材の疲労限度
3.5 寸法効果

第4章 疲労き裂の伝ぱ
4.1 疲労き裂の伝ぱ過程
4.2 疲労き裂伝ぱ則
 4.2.1 疲労き裂の伝ぱとき裂先端での繰返し塑性ひずみ
4.3 長いき裂の伝ぱ則
 4.3.1 小規模降伏条件を満たす場合のき裂先端繰返し塑性変形と応力拡大係数の関係
 4.3.2 小規模降伏条件下でのき裂伝ぱ速度
4.4 疲労き裂の開閉口挙動
 4.4.1 き裂閉口の概念
 4.4.2 S形除荷コンプライアンス法によるき裂開閉口点の測定
 4.4.3 有効応力拡大係数範囲ΔKeff
 4.4.4 焼なましした予き裂の伝ぱにおける開閉口点の変化
 4.4.5 停留き裂の開閉口
4.5 微小き裂の伝ぱ
 4.5.1 微小き裂の伝ぱ則
 4.5.2 微小き裂の伝ぱ則の適用限界
 4.5.3 平滑材の疲労寿命予測

第5章 平均応力と組合せ応力
5.1 平均応力の影響
5.2 組合せ応力下での疲労強度

第6章 変動応力下での疲労
6.1 マイナー則成立の物理背景
 6.1.1 条件(2):疲労被害は独立であればΣ(ni/Nfi)で評価できるか
 6.1.2 条件(1):疲労被害は独立であるか
6.2 過小応力下の微視的き裂に及ぼす過大応力の影響

第7章 低サイクル疲労
7.1 寿命式
7.2 局所ひずみの集中とき裂発生
7.3 粒界き裂の発生機構

第8章 各種環境下のき裂発生および伝ぱ挙動
8.1 高温環境
8.2 腐食環境
 8.2.1 き裂発生挙動
 8.2.2 き裂伝ぱ挙動



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