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書籍情報
本書は第一線で活躍する著者がグラフェンの物理学を理論的側面から著した教科書である.グラフェンはDirac粒子,Berry位相,エッジ状態,バンドトポロジーといった現代の物性物理に頻出する概念と密接に関わるが,本書ではそういった新しい内容の基本的な部分も習得できるよう意図して執筆された.グラフェンの理解はもちろんのこと,グラフェンを通して古典的な物性物理と最新の物性物理の橋渡しとなる好著である. |
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物質・材料テキストシリーズ |
グラフェンの物理学
ディラック電子とトポロジカル物性の基礎
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A5/248頁 定価(本体4400円+税) 978-4-7536-2321-1
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越野幹人(博士(理学)) 著 |
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目 次 |
第1章 グラフェンの発見 1.1 グラフェンとは 1.1.1 多様な炭素物質 1.1.2 グラフェンとDirac電子 1.1.3 グラフェンの発見 1.1.4 グラフェンの類縁物質 1.2 グラフェンから2次元物質へ 1.2.1 様々な2次元物質 1.2.2 モアレ2次元物質
第2章 グラフェンの電子構造とDirac模型 2.1 固体物理の基礎知識 2.1.1 Blochの定理 2.1.2 強束縛模型 2.1.3 連続体模型 2.2 グラフェンの電子を記述する方程式 2.2.1 グラフェンの原子構造 2.2.2 グラフェンの強束縛模型 2.2.3 グラフェンの連続体模型 2.2.4 相対論的Dirac方程式との関係 2.3 グラフェンにおける乱れの効果 2.3.1 乱れポテンシャル 2.3.2 格子歪みとベクトルポテンシャル 2.3.3 格子欠陥 2.4 グラフェン電子のポテンシャル散乱 2.4.1 Klein透過 2.4.2 後方散乱の消失
第3章 グラフェンの電気伝導と光学応答 3.1 電気伝導の理論 3.1.1 Drude模型 3.1.2 Boltzmannの輸送方程式 3.1.3 線形応答理論 3.2 グラフェンの電気伝導 3.2.1 グラフェンにおける電界ドープと電気伝導測定 3.2.2 グラフェンの電気伝導の理論 3.3 グラフェンの光学応答 3.3.1 光学応答の一般論 3.3.2 グラフェンの光学伝導度
第4章 磁場中のグラフェン 4.1 磁場中の電子の半古典運動論 4.1.1 サイクロトロン円運動 4.1.2 磁場中の電気伝導とHall効果 4.1.3 半古典近似によるLandau量子化と磁気振動 4.2 Landau準位 4.2.1 2次元自由電子のLandau準位 4.2.2 グラフェンのLandau準位 4.3 量子Hall効果 4.3.1 2次元自由電子における量子Hall効果 4.3.2 グラフェンにおける量子Hall効果 4.3.3 電子間相互作用の効果 4.4 軌道反磁性
第5章 Berry位相 5.1 Berry位相とは 5.1.1 Berry位相の定義 5.1.2 静磁場とのアナロジー 5.1.3 Berry位相の具体例 5.2 Bloch電子系におけるBerry位相 5.2.1 Bloch波束と波束中心 5.2.2 Wannier軌道 5.2.3 異常速度とBerry曲率 5.3 グラフェンにおけるBerry位相
第6章 グラフェンナノリボンとエッジ状態 6.1 グラフェンナノリボンとバンド構造 6.2 ジグザグ端におけるエッジ状態 6.2.1 SSH模型とエッジ状態 6.2.2 ジグザグGNRとエッジ状態 6.3 エッジ状態のトポロジカルな起源 6.3.1 Wannier軌道中心とエッジ状態 6.3.2 カイラル対称性とエッジ状態
第7章 質量のあるDirac模型 7.1 AB非対称模型 7.2 Haldane模型 7.3 Kane-Mele模型 7.4 トポロジカル絶縁体とエッジ状態
第8章 2層グラフェンとグラファイト
8.1 AB 2層グラフェン 8.1.1 バンド構造 8.1.2 垂直電場による効果 8.1.3 Landau準位と量子Hall効果 8.2 グラフェンからグラファイトへ 8.2.1 ABA積層グラフェン 8.2.2 ABC積層グラフェン
第9章 モアレ2次元物質 9.1 ねじれ2層グラフェン 9.1.1 原子構造とモアレ模様 9.1.2 連続体模型とモアレバンド構造 9.1.3 ねじれ2層グラフェンにおける超伝導 9.1.4 磁場中の電子構造 9.2 グラフェン/hBN系 9.3 モアレ連続体模型の導出 9.3.1 非整合2次元物質間の電子のハミルトニアン 9.3.2 ねじれ2層グラフェンの連続体模型
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