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在庫は時期によりまして 変動することがございます |
書籍情報
本書は,磁性現象を素材として物性物理学の基本的概念を身につける一助となるよう執筆された.局在スピン系の磁性と遍歴電子系の磁性の両者を統一的に眺める視点が重要だが,その具体的な事例として近藤効果および重い電子系の物理を同じレベルで記述するよう努めた. |
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物質・材料テキストシリーズ |
磁性物理の基礎概念
強相関電子系の磁性
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A5/220頁 定価(本体4000円+税) 978-4-7536-2316-7
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上田和夫(理学博士) 著 |
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目 次 |
第1章 固体中の多電子問題 1.1 多体電子論としての磁性理論 1.2 自由な電子ガス ゾンマーフェルトの金属電子論/ランダウ反磁性 1.3 電子ガスの交換相互作用と強磁性
第2章 磁性イオン 2.1 イオンの磁気モーメント 2.2 クーロン型ポテンシャル中のd電子,f電子 2.3 クーロン相互作用とフントの規則 2.4 LS多重項におけるスピン軌道相互作用 2.5 局在モーメントのキュリーの法則 2.6 結晶中の磁性イオン 立方対称場中の1個のd電子/立方対称場中の多電子状態
第3章 ハバードモデル 3.1 強束縛近似による遍歴電子系の記述 3.2 金属絶縁体転移 3.3 超交換相互作用 3.4 反対称交換相互作用
第4章 磁性絶縁体の理論 4.1 強磁性絶縁体の理論 強磁性ハイゼンベルグモデルと基底状態/強磁性の分子場近似/強磁性体のスピン波/ホルシュタイン・プリマコフの方法 4.2 反強磁性絶縁体の理論 古典的ネール状態/反強磁性体の分子場近似/反強磁性スピン波/反強磁性スピン波に対するホルシュタイン・プリマコフの方法 4.3 ヘリカル磁気秩序の理論 フラストレーションによるヘリカルスピン構造/反対称交換相互作用によるヘリカルスピン構造 4.4 臨界現象 ギンツブルク・ランダウ(GL)理論/臨界指数とスケーリング則 4.5 磁性絶縁体の量子相転移 マジャンダー・ゴーシュモデル/ホールデンギャップ/RVB状態について/シャストリー・サザランドモデル/スピンアイス
第5章 遍歴磁性体の理論 5.1 遍歴強磁性体のハートリー・フォック理論 5.2 遍歴反強磁性体のハートリー・フォック理論 5.3 動的磁化率 線形応答理論/ハバードモデルの動的磁化率-RPA近似-/リントハルト関数 5.4 狭いバンドにおける電子相関 t-マトリックス近似/グッツビラーの変分理論/金属絶縁体転移に関するブリンクマン・ライスの理論 5.5 スピンのゆらぎの理論 パラマグノンの理論/自己無撞着なスピンのゆらぎの理論(SCR理論)/遍歴磁性体の量子臨界現象
第6章 近藤効果 6.1 金属中における磁気モーメントの発生 アンダーソンモデル/s-dハミルトニアン 6.2 抵抗極小に関する近藤理論 6.3 s-d系のシングレット基底状態 6.4 スケーリング理論 6.5 近藤効果の理論の進展 ウィルソンによる数値繰り込み群の理論/ベーテ仮説による厳密解/局所フェルミ流体論
第7章 重い電子系の磁気的性質 7.1 重い電子系のモデル 周期的アンダーソンモデル/混成バンド/近藤格子モデル/RKKY相互作用 7.2 重い準粒子 周期的アンダーソンモデルに対する変分理論/スレーブボゾン法とグッツビラー近似 7.3 1次元近藤格子モデルの相図 強磁性金属相/ハーフフィリングにおけるスピン液体相/常磁性金属相
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