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スピントロニクスの物理






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書籍情報
本書の目的は2つあり,スピントロニクス現象を物理の対象としての視点から記述すること、および必要な理論的手法を解説することである.記述は物理としての明快性と見通しのよさを重視して行った.本書の特徴の1つに,各章が独立して読めるように工夫されており,各自の目的と予備知識に応じて必要な章を読むことができる.第3章は理論に深入りしたくない読者にもスピントロニクスの理論の概要を伝えるため,学部の量子力学の知識で読めるよう執筆されている.
物質・材料テキストシリーズ
スピントロニクスの物理
場の理論の立場から
A5/244頁 定価(本体4200円+税) 978-4-7536-2314-3
多々良源(博士(理学)) 著
まえがき 著者略歴

目 次
第0章 物質の基本事項
0.1 金属性
0.2 スピン軌道相互作用
0.3 磁性の起源
0.4 電気伝導と磁性の関わり:sd交換相互作用

第1章 磁性の記述
1.1 スピンの量子力学
1.2 スピンのラグランジアン
1.3 マクロなスピンと緩和
1.4 局在スピン間の磁気相互作用
交換相互作用/磁気異方性エネルギー/磁場中での磁化反転/反対称交換相互作用/磁気双極子相互作用
1.5 磁化構造
容易軸磁気異方性のもとでの解:磁壁/困難軸磁気異方性のもとでの解:磁気渦/DM相互作用のもとでの解
1.6 磁壁と磁気渦のダイナミクス
外部磁場中の磁壁の運動/磁気渦の運動方程式

第2章 スピントロニクス現象入門
2.1 スピンに依存した電気伝導効果(電流磁気効果)
磁気抵抗効果/ホール効果,スピンホール効果
2.2 電磁交差相関効果と光学応答
2.3 温度勾配による輸送現象
スピンゼーベック効果
2.4 電流によるスピン注入
2.5 磁化構造のもとでの電子の輸送特性
磁壁を通過する伝導電子の問題/断熱極限におけるスピン移行効果

第3章 スピンに作用する有効電磁場
3.1 ユニタリ変換,位相と有効ゲージ場
3.2 スピン電磁場とモノポール
3.3 スピンゲージ場の局在スピンへの影響
3.4 位相近似を超えて:非断熱ゲージ場
3.5 ベリー位相
3.6 摂動論的見方
3.7 スピンポンピング効果

第4章 平衡状態の場の理論と経路積分
4.1 場の表示
保存流と対称性/局所的対称性とゲージ場
4.2 量子統計力学の経路積分表示
ボゾン場の場合/フェルミオンの経路積分/経路積分の摂動論/虚時間グリーン関数の演算子表現/虚時間グリーン関数の微分方程式
4.3 スピンの経路積分
強磁性スピン波/反強磁性スピン波/反強磁性相転移
4.4 経路積分のまとめ

第5章 時間変化する場の理論
5.1 非平衡グリーン関数
自由電子のグリーン関数/物理量の計算/不純物散乱による寿命
5.2 実践練習
接合系の電流/ベクトルポテンシャル(ゲージ場)から生じる電流

第6章 スピントロニクスの場の理論
6.1 場の表示によるsdモデル
6.2 異常ホール効果,スピンホール効果
6.3 局在スピン構造中の伝導電子
電子が伝える強磁性交換相互作用/磁性への電流の効果
6.4 電流のもとでの局在スピンの方程式
6.5 電流による磁壁駆動
6.6 まとめ

付録A 経路積分の応用:超伝導



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