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計算分子生物学


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書籍情報
本書は,物質科学に関する物理学・化学の知見を基礎として,分子生物学の対象を理論計算的な手法で解析・記述することの初学者(ならびに異分野の専門家)への導入を目指したテキストである.主に物理学や化学の分野で物質世界の記述法を学んできた人たちや,あるいは情報科学や計算科学を専門としてきた人たちが,生命科学,特に分子生物学分野の様々な実際的なトピックスに理論・シミュレーション的な手法でアプローチする上での手引き・マップとなることを一つの意図としている.そのため,量子化学や分子シミュレーション・粗視化シミュレーションの基礎的な知識やノウハウを述べ,その後にいくつかの応用事例に展開する,という構成をとる.数式については,大学学部レベルの分子生物学,生化学,統計熱力学,量子力学等の基礎知識があれば,他の類書やインターネット情報などを援用することで,数式の導出や数式の意味を理解できるようになっている.今後,「生命」に関係する分野で活躍していこうとその入り口に立つ人が備えておくべき書である.
物質・材料テキストシリーズ
計算分子生物学
物質科学からのアプローチ
A5/184頁 定価(本体3500円+税) 978-4-7536-2313-6
田中成典(理学博士) 著
まえがき 著者略歴

目 次
1 はじめに:計算分子生物学とは
1.1 物質としての生命,情報としての生命
1.2 ボトムアップとトップダウン・アプローチ
1.3 階層性と粗視化
1.4 マルチスケールシミュレーションの道具立て
1.5 システム的アプローチ

2 量子化学の基礎と展開
2.1 分子軌道法
ハートリー-フォック法/ローターンの方法/ハートリー-フォックエネルギーと電子相関エネルギー
2.2 電子相関と密度汎関数法
2.3 フラグメント分子軌道法
フラグメント分子軌道法の基礎/フラグメント分子軌道法の展開
2.4 生体分子の大規模第一原理シミュレーション:インフルエンザウイルス

3 古典力学的分子シミュレーション
3.1 分子動力学法と統計力学
原子集団としての生体高分子/自由エネルギー差の計算/統計分布の効率的な生成
3.2 分子モデリングと力場
原子間に働く力場/力場の精度
3.3 環境効果
溶媒効果:連続誘電体モデル/溶媒効果:分子モデル/プロトン化状態/温度と圧力の制御
3.4 生体分子ダイナミクスと機能解析
主成分解析/時間構造に基づいた独立成分分析
3.5 専用計算機によるタンパク質フォールディングのシミュレーション

4 粗視化シミュレーション
4.1 粗視化の基本的考え方
4.2 空間領域における粗視化
QM/MM法/粗視化力場/Goモデルによる粗視化シミュレーション:F1-ATPアーゼ
4.3 時間領域における粗視化:共鳴的振舞いの場合
4.4 粗視化モデルの非平衡熱力学
4.5 細胞レベルのシミュレーション

5 応用例I:構造ベース創薬
5.1 インシリコ創薬の基礎:リガンド結合自由エネルギー
5.2 ヴァーチャル・スクリーニングとドッキング・シミュレーション
5.3 リガンド相互作用解析とクラスタリング
5.4 今後の課題

6 応用例II:光合成系
6.1 光合成シミュレーションの考え方
6.2 励起エネルギー移動と電子移動
一般化されたマスター方程式/励起エネルギー移動/フェルスターならびにデクスターの公式/電子移動とマーカスの公式/いくつかの数値結果
6.3 光合成のマルチスケールシミュレーション
6.4 今後の課題

7 おわりに:計算生命科学の統合シミュレーションに向けて
7.1 「生命シミュレーション」が目指すもの
7.2 あらためて「生命とは何か」

付録A 基底関数
付録B 電子相関理論
付録C 自由エネルギー差に関する重み付きヒストグラム解析法
付録D 反応経路サンプリングの方法
付録E 水のモデルと水素結合



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