内田老鶴圃 書籍サポート情報 お問い合わせ twitter



物質・材料テキストシリーズ

書籍情報
本シリーズは,将来の実用材料として期待される様々な物質,興味深い構造や物性を示す物質・材料に加え,物質・材料研究に欠かせない様々な測定・解析手法,理論解析法を主なテーマとして取り上げる.質の高い日本語のテキストを作り,「研究室に入ってきた学生に最初に読ませたい本」の刊行を目指して,分野で活躍する第一人者が書き下ろす意欲的なシリーズである.
物質・材料テキストシリーズ
A5判・ソフトカバー 
藤原毅夫/藤森 淳/勝藤拓郎 監修

物質・材料テキストシリーズ発刊にあたり

 現代の科学技術の著しい進歩は,これまでに蓄積された知識や技術が次の世代に引き継がれて発展していくことの上に成り立っている.また,若い世代が先達の知識や技術を真剣に学ぶ過程で,好奇心・探求心が刺激され新しい発想が芽生えることが科学技術をさらに発展させてきた.蓄積された知識や技術の継承は世代間に限らない.現代の分化し専門化した様々な学問分野は常に再編や融合を模索しており,複数の既存分野の境界領域に多くの新しい発見や新技術が生まれる原動力となっている.このような状況においては,若い世代に限らず第一線で活躍する研究者・技術者も,周辺分野の知識と技術を学ぶ必要性が頻繁に生じてくる.とくに,科学技術を基礎から支える物質科学,材料科学は,物理学,化学,工学,さらには生命科学にわたる広範な学問分野にまたがっているため,幅広い知識と視野が必要とされ,基礎的な知識の十分な理解が必須となってきている.
 以上を背景に企画された本テキストシリーズは,物質科学,材料科学の研究を始める大学院学生,新しい研究分野に飛び込もうとする若手研究者,周辺分野に研究領域を広げようとする第一線の研究者・技術者が必要とする質の高い日本語のテキストを作ることを目的としている.科学技術の分野は国際化が進んでおり学術論文は大部分が英語で書かれているので,教科書・入門書も英語化が時代の流れであると考えがちである.しかし,母国語の優れた教科書はその国の科学技術水準を反映したもので,その国の将来の発展のポテンシャルを示すものでもある.大学院生や他分野の研究者の入門を目的とした優れた日本語のテキストは,我が国の科学技術の水準,ひいては文化水準を押し上げる役目を果たすと考える.
 本シリーズがカバーする主題は,将来の実用材料として期待されている様々な物質,興味深い構造や物性を示す物質・材料に加えて,物質・材料研究に欠かせない様々な測定・解析手法,理論解析法に及んでいる.執筆はそれぞれの分野において活躍されている第一人者にお願いし,「研究室に入ってきた学生に最初に読ませたい本」を目指してご執筆いただいている.本シリーズが,学生,若手研究者,第一線の研究者・技術者が新しい分野を基礎から系統的に学ぶことの助けとなり,我が国の科学技術の発展に少しでも貢献できれば幸いである.

監修  藤原毅夫  藤森 淳  勝藤拓郎  



HOME新刊・近刊案内書籍検索購入案内会社案内お問い合わせ書籍サポート情報