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 在庫は時期によりまして 変動することがございます |
書籍情報
材料のマルチスケールモデリングに関する最新の議論を提供する書.これまでの議論の基礎を簡潔に述べたうえで,従来の連続体モデルとは異なるアプローチから,変形によって引き起こされる不均一性と複数のスケールでのそれらの相互作用に対処することを試みる.多くのさまざまな適用例と,著者が工夫を凝らした図版により理解が深まるよう工夫されている. |
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マルチスケール塑性場の理論入門
FTMPでひもとく現代塑性論
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A5/248頁 定価(本体3900円+税) 978-4-7536-5507-6
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長谷部忠司(博士(工学)) 著 |
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目 次 |
第1章 古典・近代・現代塑性論 はじめに 古典・近代・現代塑性論 1.1 古典塑性論としてのポテンシャル塑性論 1.1.1 “ポテンシャル塑性論”の考え方 1.1.2 降伏関数と諸概念 1.1.3 不変量について 1.1.4 偏差応力テンソルの不変量と降伏関数 1.1.5 流れ則の具体形を得るためのDruckerの仮説 1.1.6 弾塑性構成式の導出 1.1.7 異方性降伏関数について 1.1.8 非連合流れ則について 1.1.9 有限変形への拡張について 1.1.10 実践的形態-移動硬化モデルについて 1.2 近代塑性論としての結晶塑性論 1.2.1 結晶塑性論の考え方 1.2.2 微視的構成式について―望ましい形式とは 1.2.3 転位運動の動力学について 1.2.4 転位運動の熱活性化過程 1.2.5 微視的構成式の具体形の導出 1.2.6 硬化発展則について 1.2.7 物理微視的構成式を用いる必然性について 1.3 現代塑性論としてのFTMP 1.3.1 概要 1.3.2 何故新たな塑性論が必要となるのか―Scale A,B,C の認識 第1章の演習問題
第1章の参考文献
第2章 連続体力学の概要 はじめに 2.1 準備 2.1.1 運動学 kinematics 2.1.2 動力学 kinetics 2.1.3 構成式 constitutive equation 2.2 弾塑性分解と客観性―有限変形への拡張 2.3 客観性 or 標構無差別性 Objectivity or Frame Indifference 2.4 有限変形弾塑性理論および近代塑性論への展開 2.4.1 分解せん断応力の算出 2.4.2 弾塑性分解と結晶格子の回転 2.4.3 弾-結晶塑性構成式の定式化について 第2章の演習問題 第2章の参考文献
第3章 現代塑性論としてのFTMP 場の理論 はじめに 現代塑性論としてのFTMPとは 3.1 材料は“賢い”という認識 3.2 “違和感”に基づく自由度と自然選択 3.3 材料は“違和感”を検知して対処している? 3.4 “不適合度”とは 3.5 構成式の硬化則への導入方法について 3.5.1 ひずみ勾配項の具体形について 3.5.2 転位密度テンソル/不適合度テンソルの投影について 第3章の演習問題
第4章 FTMP場の理論の適用例 ―基本的記述能力
4.1 FTMPを用いた結晶塑性有限要素法(CP-FEM) 4.2 多結晶モデルの場合 4.3 より精密なモデルを用いた場合 4.4 改めて多結晶モデルへの適用例 4.5 FTMPの適用例 4.5.1 七つの代表的な研究課題 4.5.2 FTMPに基づく評価例 第4章の演習問題 第3章および第4章の参考文献
第5章 微分幾何学的場の理論 ―非リーマン塑性論
はじめに 重力理論(一般相対論)について 5.1 微分幾何学の基礎 5.1.1 曲がった空間の表現―曲率テンソルの定義 5.1.2 曲がった空間での微分―共変微分の定義 5.1.3 曲率テンソルの具体的表式 5.1.4 計量テンソルとひずみの測度 5.1.5 転位密度テンソルと不適合度テンソル 5.1.6 純回転/純変形成分と各種バリエーション 5.1.7 Einsteinテンソルと不適合度テンソルの等価性 5.2 ひずみ空間 vs 応力(関数)空間 5.3 相互作用場の理論 5.4 4次元時空への拡張とFlow-Evolutionary 仮説 第5章の演習問題 第5章の参考文献
第6章 新しい塑性論により描ける新たな風景 はじめに 改めて現代塑性論としてのFTMPについて 6.1 FTMPにおける不適合度テンソル概念の拡張 6.1.1 三つの拡張について 6.1.2 不適合度変化率の満たす関係式について 6.1.3 不適合度テンソル速度関係式とその応用例 6.2 FTMPに基づく新しい“風景” 6.3 さらに新たな展開 6.4 Di-CAP コンセプトについて 6.5 改めて“曲率”について 6.5.1 概要 6.5.2 定義式等による確認と具体的描像について 第6章の演習問題 第6章の参考文献
第7章 FTMP場の理論の適用例1 ―七つの代表的な研究課題 はじめに七つの代表的な研究課題 7.1(A) ラス・マルテンサイト階層組織のモデル化とクリープ破断 7.1.1 旧γ23埋め込み型モデルの作成 7.1.2 旧γ23 粒埋め込み型モデルのクリープ変形解析 7.2(B) 疲労き裂発生過程のシミュレーション 7.3(C) 多結晶金属におけるBauschinger 挙動の予測 7.4(D) マイクロピラー圧縮における材料応答の予測 7.5(E) 双晶およびキンク形成・強化機構の解明 7.6(F) Finsler 空間への理論の拡張とポリマモデリングおよびSAM への応用 7.7(G) FTMP 実装3D 汎用化の試みとセル組織形成 7.7.1 初期の解析結果について 7.7.2 新しい動的回復モデルの導入と進行波の発現について 7.7.3 転位密度テンソルの各要素の回復 第7章の参考文献
第8章 FTMP場の理論の適用例2 ―物理シミュレーション結果(離散系)の評価に対する応用 はじめに 物理シミュレーション結果の評価に対するFTMPの応用 8.1 不適合度テンソルによる表現について―転位密度テンソルによる描像との比較 8.2 種々の転位壁に対する解析および評価 8.3(H) 崩壊する転位壁の不安定性評価 8.4(I) 見かけの弾性定数の低下 8.5(J) PSB ラダー壁における転位挙動 8.6(K) 幾何学的に必要な転位壁(GNBs)の安定/不安定評価 8.7(L) 混合転位壁/ラス壁の安定/不安定評価 8.8(M) セル壁を含む2D 的転位壁間の双対線図評価 8.9 転位壁のまとめ 第7章および第8章の演習問題 第8章の参考文献
付録A テンソル超入門 A.1 直感的理解について A.2 積演算について A.3 微分演算について A.4 微分関連の積分定理について A.5 テンソルの厳密な定義について A.6 Einstein の総和規約
付録B 物質時間導関数 B.1 物質表示(Lagrange流)と空間表示(Euler流) B.2 物質時間導関数 B.3 積分形で与えられた物理量の物質時間導関数
付録C 物理基本法則
参考図書 あとがき
総索引 欧字先頭語索引
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