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合金のマルテンサイト変態と形状記憶効果






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書籍情報
本書は大学院生並びに若い研究者を対象に,マルテンサイト変態の基本的な考え方,並びにそれに基づいて形状記憶効果や超弾性のような特異な現象をできるだけわかりやすく説明しようとしたものである.マルテンサイト変態は固相中で原子の拡散を伴うことなく起こる協力現象であるので,この問題に対するアプローチも結晶学的,(統計)熱力学的,固体物理的(弾性論,電子論,フォノン),材料力学的等等種々なものがあり,それぞれ有用であるが,協力現象としてのマルテンサイト変態の特徴は結晶学的な面に現れやすく,この方向からの理解が最も進んでいる.このため本書でもこの方向からのアプローチを中心に据えている.(「まえがき」より)
材料学シリーズ:堂山昌男・小川恵一・北田正弘 監修
合金のマルテンサイト変態と形状記憶効果
A5/256頁 定価(本体4000円+税) 978-4-7536-5641-7
大塚和弘(工学博士) 著
まえがき 著者略歴

目 次
1 はじめに
2 結晶の変形
3 マルテンサイト変態の特徴:結晶学的特徴を中心に
4 数学的準備:演算子としての行列と座標変換
5 マルテンサイト変態の基本概念:格子変形,格子対応,格子不変変形
6 双晶変形理論の概要と格子不変変形
7 マルテンサイト変態の型とその結晶構造
 7.1 bcc-長周期積層構造への変態
 7.2 fcc-bcc/bct変態
 7.3 fcc-fct変態
 7.4 fcc-hcp変態
 7.5 Ti-Ni合金におけるマルテンサイト変態
8 マルテンサイト変態の際の結晶学的パラメータを実験的に求める方法について
9 マルテンサイト変態の現象論(結晶学的理論)
 9.1 現象論が現れる前の状況
 9.2 WLR理論によるマルテンサイト変態機構の解析
 9.2.1 マルテンサイト変態を記述する基本式
 9.2.2 双晶の幅の比
 9.2.3 晶癖面
 9.2.4 shape strainの方向および大きさ
 9.2.5 結晶方位関係
 9.2.6 WLR理論vs. BM理論
 9.2.7 現象論による計算結果の詳細
 9.2.8 現象論による予測と実験結果の比較
 9.2.9 格子不変変形がType II双晶の場合
 9.2.10 現象論の解の多重性
 9.2.11 自己調整
10 マルテンサイト変態の熱力学
 10.1 自由エネルギー曲線
 10.2 等温変態vs.非等温変態
 10.3 マルテンサイトの核形成の古典論
 10.4 熱弾性型変態vs.非熱弾性型変態
 10.5 マルテンサイト変態に対する応力の影響
11 マルテンサイト変態の前駆現象
12 形状記憶効果,超弾性とマルテンサイトからマルテンサイトへの変態
 12.1 超弾性
 12.1.1 超弾性歪
 12.1.2 応力下でのマルテンサイトバリアントの選択
 12.1.3 有効応力と超弾性ループの歪速度依存性
 12.1.4 引張応力vs. 圧縮応力の比較
 12.2 多段階超弾性:マルテンサイトからマルテンサイトへの変態
 12.3 (1方向)形状記憶効果
 12.3.1 形状記憶効果の機構
 12.3.2 形状記憶効果の起源/条件
 12.4 2方向形状記憶効果
 12.5 マルテンサイト変態と点欠陥の相互作用:ゴム弾性的挙動
13 形状記憶合金の応用
 13.1 形状記憶効果の応用
 13.1.1 形の回復と変態応力の利用
 13.1.2 サーマルアクチュエータへの応用
 13.1.3 エネルギー変換:熱エンジン
 13.1.4 ロボットへの応用
 13.2 超弾性の応用
 13.2.1 歯列矯正用ワイヤー
 13.2.2 ブラジャーへの応用
 13.2.3 携帯電話のアンテナへの応用
 13.2.4 医療用ガイドワイヤーやステントへの応用
14 実用形状記憶合金
15 マルテンサイト変態に関するその他の問題
 15.1 薄膜形状記憶合金
 15.2 磁性形状記憶合金
 15.3 マルテンサイトのハイダンピング材料への応用
付録A1 Bilby-Crocker理論による双晶要素の導出
付録A2 Au-47.5Cd合金のB2-斜方晶変態に対する現象論の計算結果のアウトプット



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